食育だより 特別編
食育だより 特別編
〈エナメル質形成不全症〉
こんにちは😊
歯科助手兼栄養士の小原です。
今回は特別編をお送りしたいと思います。
お話させて頂くのは、当院でも症例数が多い「エナメル質形成不全症」についてです。
みなさまエナメル質形成不全症とはなにかご存知でしょうか?
初めて聞かれた方も多いと思います。
歯の表面はエナメル質という硬い組織で覆われているのですが、このエナメル質が何らかの原因で部分的に薄くなったり、ほとんどできないことがあります。
これをエナメル質形成不全症といいます。
症状としては軽度の場合、歯の表面に小さい穴や白く濁った色がみられます。汚れがたまりやすく虫歯になりやすいので注意が必要です。
重度の場合、虫歯が中度に進行した状態とほぼ同じ状態です。歯の表面にへこみやまだら模様がみられるようになります。
発症してしまう原因として、遺伝、外傷、虫歯による炎症など様々な原因が挙げられますが、その原因の1つとして栄養障害があります。
不足するとエナメル質形成不全症になってしまう可能性が高くなる栄養素には、
カルシウム、リン、ビタミンDなどがあります。
ビタミンD…カルシウムの吸収を良くする
カルシウム・リン…歯の再石灰を助ける
含まれている食材
ただし、リンに関しては様々な食品に含まれているため、通常の食事をとっていれば不足の心配はほとんどありません。不足よりも過剰摂取の方が問題になっているのが現状です。
どれも歯の健康のために大切な栄養素ですが、反対に摂りすぎても健康を害する可能性がありますので、偏らないようにバランスよく摂取することが大切です。
この他に、タンパク質、ビタミンA、ビタミンCなども歯の健康に重要な栄養素と言われています。
エナメル質形成不全の部分は虫歯になりやすいため、特に注意が必要です❗
乳歯はお母さんのおなかの中にいる間にエナメル質ができるので、その時期が影響し、永久歯は子どもが生まれてからすぐに形成が始まります。子どもの食べているものが子どもの体だけでなく歯もつくっています。